正しい叱り方とは? part1
皆さん、こんにちは。
今回からは正しい叱り方について、考えていきたいと思います。
それをお伝えする前に、私たちが持つ「5つの意識レベル」についてお伝えしなければなりません。
その「5つの意識レベル」とは、以下のようになります。
①環境レベル
②行動レベル
③能力レベル
④信念・価値観レベル
⑤アイデンティティレベル
例えば、以前私は塾の講師をしていましたので、この5つの意識レベルに当てはめると次のようになります。
アイデンティティレベル ➡ 私は塾講師である
信念・価値観レベル ➡ 楽しめるような授業を提供する
能力レベル ➡ 英語と数学、国語を指導できる
行動レベル ➡ 生徒の隣に座る
環境レベル ➡ 机と椅子、トイレ、クーラー、ウォーターサーバーがある
アイデンティティとは、その人がどういう人なのかを表すものです。この場合、「私は塾講師である」ということは私自身は勿論のこと、塾の運営者や生徒、生徒の保護者からそう認識されていたので、塾講師というのが私のアイデンティティと言えます。
次に、私がどういう思い(信念や価値観)で塾講師をしていたかというと、生徒の学力を上げることよりも生徒が勉強に取り組めるような環境づくりを重視していたため、とにかく楽しい授業を心がけていました。つまり、これが私が塾講師としての信念・価値観と言えます。
そして能力と行動に関して、この2つは混同されやすいのですが、明確な違いは何なのかというと、行動は誰にでも出来るようなことで能力は何らかのトレーニングやスキルを学んだ人にしか出来ないことです。
行動レベルの生徒の隣に座ることは、ほとんどの人が特別のトレーニングを行わなくても出来ることだと思いますが、実際に英語や数学などの勉強を教えるとなると、それなりに英語や数学について、勉強というトレーニングを行わないと行うことは出来ないでしょう。これが能力レベルと行動レベルの違いです。
最後に環境について、これは単純に私がどういった環境で勉強を教えていたのかというもので、おおよそ設備や道具のことです。
結局何が言いたいのかというと、人を叱る時にアイデンティティと信念や価値観の部分を批判すると、人は心に深い傷を負ってしまうということです。
次回は、なぜアイデンティティと信念や価値観を否定する叱り方がダメなのかについてお伝えしていきたいと思います。
参考文献 NLPの基本がわかる本 著者:山崎啓支